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春を思う

有名な藤園へと足を運んでみた次第でございます。

草色青青柳色黄   草色青青として柳色黄なり

桃花歴乱李花香   桃花歴乱として李花香し

東風不為吹愁去   東風為に愁いを吹き去らず

春日偏能惹恨長   春日偏に能く恨みを惹いて長し

中国の詩人もそう書き綴っていることから、春になると華やかな風景に身を委ねがちでありますが、なかなかどうして悩みも尽きることなく湧き出てくるものでございます。

たくさんの人が愛でる風景をわたくし自身の風景に落とし込めるかどうかという修行の意味も込めてこういう場所へも赴いたりいたします。

誰がとってもいい風景になるものを自分の表現の主題にふさわしい撮り方の勉強であります。

春の花をモノクロで撮る

色鮮やかさに着飾ったものの本質を見極めるような感覚はとても写真を撮るものには重要なファクターであるように思われる次第です。

それでもやはり美しいものは美しいです。

こんな世界を創造できる自然というものは畏怖の念を感じざるを得ません。

5月の初めにはそろそろ手焼きをしようかと思っております。

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