今日もまたタイムマシンに乗って、作品を作っておりました。
暗室はタイムマシンだと常日頃から思っておりまして、朝の10時ごろから籠り気がつけば日を回った朝の4時まで作業しておりました。
写真を撮る時もたのしいものでありますが、引き伸ばし作業でこもってあれやこれやと試行錯誤しているときもまたこの上もなく楽しい作業であります。
一つ一つ作品を作っていくのは我が子を生み出すような感覚でしょうか。
現像という名の羊水に揺られる子供のように生み出されたフィルムを、成長させるために引き伸ばす。
この世に何かを生み出すことができるだけですごいことなんだといつも思っております。
今の時代ネットの中で生み出すことがいとも簡単にできてしまう時代ですが、わたくしが形を残すことに拘っているのは、何よりもこの世界に想像から現実に出現させることを我が手で行えるという行為は何にもまして崇高な作業なのであります。
名声を得るかどうかは運次第です。それはわたくしが行っていることとは全く関与しないものであります。
日々、この崇高なことをやっていると思うと誇りであり、この人生で一生を捧げることに出会えたことに感謝する次第でございます。
さて、乾いた後はプレスして寝るだけでございます。
流石に体の節々が痛む次第であります。