表題の通り、今日は美術館へと足を運んでおりました。
写真のそもそもの起源は絵画における模写をするために使用され始めたものでありますので、絵画を見ることは写真の技術を向上させるためには不可欠な学びであります。
自分の感性を磨かなければ、そこで終わってしまいます。
今日は「南 薫造」氏の没後70周年の特別展示に行ってまいりました。
いやはやもう言葉も出ないほどの素晴らしさでございまして、胸を打つ芸術というものに触れると、本当の美しさに触れると涙が出そうになるほどに感動いたします。
「犬吠岬」を見て、胸が詰まるほど感動し、美しさに吸い込まれました。
南薫造氏の作品はどれも爽やかな色彩と何気ない風景の中に吹き抜ける生きるものの喜びに溢れておりました。
これはまさに画家本人の心の美しさに比例しておるものと感じました。
ギュスターブ・クールベのような暗澹たる美しさもありましょうが、わたくしは南薫造氏の絵画の方が心が安まります。
日々過ぎ去っていくものの中に真実の美しさを逃すことなく表現せしめた作品の数々は、その空間にいつまでもいつまでも一緒にいたいと思わせるものでありました。
日々辛いことは誰にでもたくさんある中で南薫造はそれら淀んだものを作品には投影させずに、生の喜びと美しさを余さず見つめて、水彩と油画にこめたその純粋なる感性は学ぶこと多くありました。