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ユージン・スミスに至る道パート2

朝の5時に電車に乗り込みまして、車窓から太陽が登り始める頃、風景は田園が広がるようになっておりました。

眠気を覚えながら、時々うつらうつらとしながら街へ仕事に向かう方々とは逆の方向へ行きながら着々と水俣へと進むのでございました。

電車に揺られること数時間乗り換え乗り換えすすみつつ八代駅に向けていくのでございます

八代駅につきましたら間近に工場が聳え立ちどこかこの街の歴史の扉の目の前に立たされた気分となりました。

ここから先は肥薩おれんじ鉄道線へと乗り換えます。

ディーゼルエンジンの音を轟かせながらHSOR-100Aがやってまいります。

ここより水俣方面へ津奈木駅まで向かう仕儀となります。

ガタンゴトンとゆられ時々エンジンを吹かす音が響きどんどんとトンネルを突き進み、豊かな資源を有する八代海を望みながらいくのでございます。

この辺りはほとんど開発もされることなくまるで時代が止まっているように感じ、ああ、ユージンも同じような景色を見ながら酒を飲んでいたことだろうと思うと切なくもなるのでございました

そうこうしているうちに目的の津奈木駅へと降り立ちました。

ここまで5時間ちかく電車に揺られておりまして、この日は火の国熊本の本領発揮と言わんばかりにとても暑くじっとしているだけで汗が流れてくるのであります。

津奈木駅は昔とは様相を変えておることは容易に想像がつきましたが、やや西洋風なその外観が当たりの風景には似つかわしくないのでございますが、それもなんとかくる人に喜んでもらおうとする田舎の町ならではの優しさを感じるのでありました。

少女が馬を引いている銅像が駅の目の前にございました。

江戸時代後期、町に実存した孝行娘「千代」は、幼くして父母と別れ、祖父母を助けて田畑を守りました。その孝行ぶりが肥後藩主の耳に入り、年に米10俵を褒美として賜ったという逸話があります。作品は、馬を招き寄せる千代の姿が彫られています。

との説明書きもあるものでした。

ここから歩くこと20分余りで目的地のつなぎ美術館へと着くのでありました

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