Site Overlay

ゆ、許すまじフォトコンテンスト

表題を見られた審査員の方からは叱責を受けそうなものでありますが、常々思っていることがございます。

フォトコンテンストに応募される方もたくさんいらっしゃるでしょうが、一つ疑問がございます。

「それは入選に漏れた作品は責任を持って廃棄いたします。」との表記でございます。

な、な、なんという暴挙といつも戦慄しております。

いったい全体どういう心境にてそんなことができるのか同じく写真の技術を向上させようとしている仲間にする仕打ちであろうかと。。。

応募が多いからとか、色々な要素もありましょう。しかしながら、デジタル写真のデータ提出は破棄されても、ご自身でデータを保持できるのですから問題はないでしょう。

ではプリント部門でフィルム写真で手焼きで行っているものはどうするというのでしょうか?

同じ作品を同じようにコピーするように焼けるとでも?一枚一枚精魂込めて命懸けで引き伸ばしておるのだぞと言いたくなりましょう?

それを入選しなかったからといって破棄するとはどういうつもりでありましょうや

入選もしなかった作品なんぞはゴミとでも言いたげな仕打ちです。

審査員の好みに左右されて入選しなかった作品および写真を撮った方の気持ちは、想像するに忍びないほどのものではありませんか。

「責任を持って」というのなら「責任を持って返却いたします」としなければ、引き伸ばしプリントをしているものにとっては酷なことではございませんか

やりきれない。切ないものです。一つの写真を形にするまでの工程、我が子のように愛しみながら仕上げる愛情を誰かに見てもらいたいと思いコンテストに出すのでしょう。

それなのに我が子を「責任を持って処分いたします」とは同じように写真を作ったものなら、そんなことはとても言えるものではありません。

いったい誰のためのフォトコンテストなのでしょうか。

写真業界ひいては写真芸術を愛する人たちのための表現の場だというのに、この一点だけは許せないのであります。

審査員たちの権威を誇る場所ではありますまい、一人の芸術家が世に表現を問うとき、相対的な評価(いいと思う人たちの多寡や批評家のコメントなどにあるような)よりも一人の人間の意識を変えることができたなら、それでその芸術家は生かされたものと思っております。

フィルム写真が持つ一枚一枚の情熱と技術とを後の世まで、子供達が一つの表現技術を失わない世界であって欲しいものであります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

Copyright © 2024年 サジキハラ テツの暗室. All Rights Reserved. | SimClick by Catch Themes
上にスクロール