昨今、会社勤めでココロを痛める方が多いと聞き及びいたします。
かくいうわたくしもサラリーマンを経験しておりまして、今でいうブラック企業に勤めておりました。
一週間に家に帰れるのは1日か2日。会社に寝泊まりしつつその残業は全てサービス残業でございました。
仕事で失敗すれば、損失は自分で支払えと恫喝され、手取りの給料はパートの方よりも少なく、次第に心は痩せほそり、5年間の間にわたくしの心は崩壊いたしました
今でさえ時々はフラッシュバックして嫌な気持ちがふつふつを湧いてきて収集がつかないことになります。
しかしながら、今考えてみると何故にあそこまで恐怖していたのか?
誰ともつかない会社で役職を持っているというだけで恫喝され、怯え、ただ単純に従ってしまっていたのか
彼らに今問うてみたいことは一つ「あなたは何者ですか」ということだけです。
世間にとってみれば、名もなき人間の一人であり、路傍の石と変わりない存在であるはずなのに他人の人生をねじ曲げようとする権利などはないのではないのかと思う次第であります。
会社で偉そうにしている人間を見ると、この広い世界で自分自身、その身一つで何かを為さんとしようとした時、自分の存在のちっぽけさに思い知らされ、謙虚さという徳を持った人間を尊敬するようにもなります。
会社から一歩出れば、誰も知りもしないのです。
わたくしのことを知っている人間も数少なく、何一つとして存在してもいないと同然のものばかりの世の中であるはずなのに何をもって人を理解し合えないのか
対立しかしないのか。人のことを攻撃することしか頭にないのか。雑踏で消えてしまう存在でしかない者同士が争い、名をなす者たちは私服を肥やし、人格者たちは早々にこの世から去ってしまうのか
ただ自分が「何者」であるかも考えもせずに、知りもしない人を敵と見做して傷つけて生きていくしかないのかわたくしにはいまだに理解できないのでございます