暗室に入っていると色々な考えが巡ってくるので久々に。。。SNSでは言えないことを。
アナログ写真をしているといかにこれまでの人の技術と弛まぬ努力で結晶してきたかがわかる。
一つ一つ失敗しながら、先人たちの足跡を辿っていくしかない。
レンズがどんな風にして光を取り込んで、シャッターがどんな機構で動いているのか、絞りによってどんな光の屈折が感光した際に変化が出るのか、何一つ知ってはいなかった。
便利な機械をただ与えられて、日々見ている写真がどんな仕組みになっているのかすら知らなかった。
自分の写真すらほんとうに知っているとは言えなかった。
アナログ写真をするのは自分が撮った写真を、誰かが撮った写真を本当の意味で知りたいと思うから。
写真を形にした時に手に触れた時の喜びを分かち合うためにあったもの、そうしようとしてきた人たちの想いが繋がり続けているものだから。
それが今消えようとしているのなら、それに火を灯す事が出来る技術を持っているから自分はどんな境界にあってもアナログ写真のみを追求したいと思う。
手前味噌でカンに触るかも知れませんが写真集を作って欲しいとも言われます。ですが手焼きの写真を作れる限りは最後まで手焼き写真のみでやります。
デジタル写真は写真集において形にしなければならない宿命なので、まったく話は別と思ってます。
名利のための写真集は作るつもりはないです。写真集をつくるとしたらオリジナルプリントが高額になりすぎた時と世界で見てくれる人が出た時かなあ、なんて大風呂敷広げても笑われないくらいになった時ですね。
誰かが自分の心の底から湧き出る想いを表現するためにはアナログ写真が必要だと思う子がいた時に伝えることが出来る環境を残しておきたいと思うばかりです。
偉そうなことを長々と書き綴り申し訳ありません。
何者でもなかったものが有り難くも何者であると言ってくれる方々のおかげなので、改めてどんな気持ちで活動しているのかを知ってもらいたく思いました。
言葉は難しいもので、自分が伝えたいことの三分の一くらいしか記すことが出来ないものですね。
お読みいただきありがとうございます。
これからも1人の作家として、アナログ写真を続けていくものとして生きていきますのでよろしくお願いします！